石橋さんご家族

石橋 命さん(左)
千葉県出身。専門学校を卒業後、デザイン会社に就職。グラフィックデザイナーとして働く。移住を機にフリーに転身。
石橋 春花さん(右)
埼玉県出身。専門学校を卒業後、デザイン会社に就職。グラフィックデザイナーとして働く。3年前にフリーに転身。

移住のきっかけは?

春:もともとは私が田舎にすごく憧れていたんです。祖父母も東京や埼玉に住んでいたので…。だからいずれは田舎に住みたいなって思っていました。
命:そんな時、たまたまテレビ番組で空き家などの地方の物件が安いという特集を見かけたんです。東京でもそろそろ家を、と考えていたので地方でも探し始めました。
春:福井県にしたのは、夫が恐竜好きで何度か旅行に来ていたからです。
命:恐竜博物館がある勝山市までの電車から見える風景が良くて、こういう場所がいいかなって思いました。
春:大野市も街並みやお城がきれいで、良さそうだったから大野・勝山で探してみることにしました。空き家バンクで探すと、一発でいい物件が見つかりました(笑)

仕事について

春:もともとリモートで仕事をしていたので、とくに私は変わることはなかったです。
命:僕もとくに。移住を機にフリーに転身したのですが、思ったよりスムーズにできました。
春:取引先が変わったりしたりしたので、仕事は若干減ることはありました。
命:僕も今までの仕事の一部をもらっている感じなので、会社勤めの時よりはやはり減っています。ただ、その代わり心の余裕ができました。

一日の過ごし方

命:基本的には、クライアントからデザインの仕事が入り次第です。一応は勤めているときと同じように午前9時ごろから午後7時くらいまでを目安にしています。連絡がなければその分ゆっくりしています。畑仕事をしたりとか。
春:午前中は完全フリーだったり、夕方ぐらいからフリーだったりね。
命:仕事が来たら対応という形ですね。ただ、あんまり遅い時間にはしないようにしています。それが常になってしまうと、後々自分の首を絞めてしまうので。

石橋さんの写真
石橋さんの写真
石橋さんの写真
石橋さんの写真
石橋さんの写真
石橋さんの写真
石橋さんの写真
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思い描いていた田舎暮らし

命:今のところ理想どおりの生活ができているかなとは思います。家選びでは家庭菜園ができるかどうかをこだわりました。ここは家庭菜園にしては大きいですが…。あの広さだったら案外埋まるんじゃないかなと考えています。
春:それでもまだ半分くらいだけどね。
命:今年は畑全体を整地しました。もっとキレイにしたいですね。
春:そうやって少しずつ畑を拡大していきたいと思っています。
命:家の方も住む分には特に問題ありませんでした。もともと購入した段階で、そのまま住めたので。
春:でも隙間風はすごかったよね。居間は湿気もひどくて…。
命:今はリフォームして隙間も埋めました。
春:最初は水周りからリフォームして、その後に居間をリフォームしました。洋間にしたくて。半年くらいかかりました。
命:それでもリフォームは計画を立てていたくらいしかしていないですね。

雪について

命:昨年は雪が降らなくて、それはもう妻ががっかりしています(笑)
春:がっかりというか…。関東では雪が降ることがほとんどなくて、ちょっとわくわくしてしまっていたので…(笑)もちろん、体験していないからこそ言えることなんですけどね。
命:カメムシが多い年は降るって聞いていたので、覚悟していたら全く降らなかったですね。今年の方がカメムシは少ない感じはありますが、どうなるか今から少しドキドキしています。

これからについて

春:今は東京からの仕事が多いんですけど、大野の人たちとも仕事をしてみたいよね?
命:うん。この前、米農家さんのロゴマークを作らせてもらいました。
春:私たち、ずっとデザイナー畑にいたので、営業が苦手なんですが、頑張らないとなって思っています。少しずついろんなことを広げていきたいですね。
命:あとバスケが出来たらいいなって思います。ずっとバスケをしていたんですが、チームに所属するとかコートを予約するような場所ではなく、フラっと行って参加できるストリートバスケができる場所があるといいな。

どんなところに住んでる?

富田地区下麻生嶋です。

大野に来てから金銭面で変わったことはありますか?

会社勤めからフリーランスになったので給料は減りました。ただ、自分たちで野菜を育てるようになったので、その分食費は少し浮いています。それに、移動や外食もそんなにしないので、金銭的には特に変わらないです。

休日は何してる?

犬の散歩やゲームとかですね。どちらかというとインドア派です。ただ、せっかく自然が多い場所なのでキャンプなどをしてみたいと思っています。
土日のどちらかは車で出かけたりします。六呂師高原に行ったり、市外に買い物に行ったり。その時にドライブがてらちょっと遠回りして、まだ通ったことのない道を走ってます。
東京に住んでいた時の移動手段は専ら電車でしたので、車も持っていないペーパードライバーでした。都内と比べると信号少ないし、せかされるような状態にならないので、ペーパーの身としては運転しやすいですね。

他の移住者との交流は?

まだあまり交流らしいことはできていないですが、野菜の交換をしたりバーベキューに誘ってもらったりはしました!

印象的なエピソードは?

ご近所づきあいで野菜をもらうこと。「いろんなとこ周ってきたんやけど、みんなもうあるって言うで、野菜もらってやー!」ってどっさりもらったことも。他にも「うちの畑でネギ植え終わって余ってるからあげるわぁ」ってネギの苗をもらったり。それからネギは買ってないですね。食べまくってます。

地域にとけこむためのコツは?

あまり最初から飛ばしすぎないことでしょうか。程よい距離感が大事かなと思っています。あとは、地区の青年会や婦人会に入ったりしました。青年会のおかげで近い年代の方がいることが分かってうれしかったです。

大野に住んで、うれしかったことは?

静かなことです。トンビの鳴く声とか、遠くで電車が通る音や踏み切りの音はもちろん、たまに通る車の音さえ「なんかいいな」と思えてしまいます。うるさいと言われる夏の夜のカエルの大合唱も、都内から越してきたわたしたちにとってはまだまだ特別なものです。

逆に、辛かったことは?

はじめは虫でした。こんなに入ってくるのかってくらい家の中で見かけたので。カメムシ、ムカデにびびりました。あと、東京と違って街灯がないし、クマが出没したり、何があるか分からないので、夜に出歩くのがちょっと怖くなりました。

大野の魅力を教えて?

街並み、城、自然が近くにあるところ。それから人がやさしいです。田舎って閉鎖的ってイメージがあったけどそんなことなくて、過ごしやすいです。

先輩として後輩にメッセージを!

それこそ引っ越す前は、「これから近所付き合い頑張ろう」って思っていました。でも時間に身を任せてたら、案外なるようなりました。最低限のマナーを守って、自然体でいればそんなに気負わなくていいと思います。